第8回 bucca展
会期 2023年10月24日(火)~29日(日) (6日間)
10:00 - 18:00
(初日: 13:00-18:00, 最終日: 10:00-16:00)
場所 目黒区美術館 区民ギャラリー
東京都目黒区目黒2-4-36
・第9回 bucca展 (2025年予定)の参加者も募集しています。
募集要項は右記「第8回 bucca展募集要項」に準じます。
詳細等、メールにてお問い合わせください。
〈作品詳細一覧〉
🔹作品名 波は書かれて回転す
🔹書名 「音楽」 Ongaku
🔹著 (編)者名 田口順一
🔹発行所 冬青社
🔹作者名 AGASHI
🔹職業 教える人
🔹制作意図・解説
音は波を通じて実在する。それを記号として封じ回転により再生。
写真は瞬間を平面に封入し、書は言葉を線に 封じ込める。
それぞれ実体を変える過程で人の意が加わり、実態を変え生き続ける。
田口氏は御年92歳、作曲と写真で自己を表現しつづける二刀流のレジェント!
🔹作品名 篆・篆・篆
🔹書名 朝陽字鑑精萃
🔹著(編)者名 高田忠周
🔹発行所 西東書房
🔹作者名 PA-PE-Ra 吉原順一
🔹職業 ペーパークラフト・デザイナー/ブックデザイナー
🔹制作意図・解説
膨大な数の古代文字。 絵文字? 象形文字? 人間の想像力、 構成力、知力の結晶がぎっしり詰まっている本書。
この魅力あ る文字たちをどう包もうか。 パペラは一枚組み立ての技で、 溢れる文字たちをふわりと包み込むことにした。
🔹作品名 万国お菓子物語
🔹書名 世界をめぐる101話
🔹著(編)者名 吉田菊次郎
🔹発行所 講談社学術文庫
🔹作者名 Ringorin
🔹職業 フローリスト
🔹制作意図解説
日本でのお菓子文化の始まりは遺隋遺産吏時代に入って来た木造船・釘ではなく全て木や風力に頼っての
航海 乗船の半分は櫂=オールの漕き手であった。勿論船屋の櫓も木製。
多くの漕ぎ手や波をイメージし全て木を使い作製した。
🔹作品名 ブックエンド
🔹書名 エリオと電気人形
🔹著(編)者名 原作・島崎無印/作画: 黒イ森
🔹発行所集英社
🔹作者名 SOICHI ・そういち
🔹職業 手仕事作家
🔹制作意図・解説
行きあたりばったりで作ってみました。
こうなるとは思わなかった
🔹作品名 背負うものは…
🔹書名 〈狂い〉と信仰 狂わなければ救われない
🔹著(編)者名 町田宗鳳 (まちだそうほう)
🔹発行所 PHP研究所
🔹作者名 石川勝一
🔹職業 版画家
🔹制作意図・解説
〈狂い〉こそ創造の原点か? 〈内なる爆発〉こそが創造の源か?
「どしゃ降りの中で、 傘をさして長靴をはいた少女が、花壇に立っている。
彼女は知的 障害のある少女であり、 自分が種をまいて大切に育てている花に、嬉しそうに水を やっているのである」
この一文に触れての作です。少女のはからいのない行為、 雨と花と少女が光に中で生命の輝きを放つ。
リアルなリヤカーの形からそれを抽象化した形にかえた。
🔹作品名 監視するレンズ
🔹書名 1984
🔹著 (編)者名 ジョージ・オーウェル
🔹発行所 Penguin Random House LLC.
🔹作者名 大橋義一
🔹職業 意匠家
🔹制作意図・解説
この小説は、管理・監視社会とそれに抗う個人の戦いの物語である。
東芝 VHS ビデオカメラ VHM-T20 は、 1984年頃に登場した。
そのレンズから現代をアナログ視点で監視してみる。
現代は情報技術の発展によってあらゆるコンテンツはデジタル化される。
管理・統制する側には決して都合の悪い時代ではなさそうである。
🔹作品名 ほんとうにたいせつなもの」わすれないで!
🔹書名 星の王子さま
🔹発行所 集英社
🔹著(編)者名 サンテグジュペリ 池澤樹・訳
🔹作者名 忍足博子
🔹職業 アーティスト
🔹制作意図・解説
「ほんとうにたいせつなものは目に見えない!
世の中発達し過ぎて人の心が失なわれているように感じます。
一人一人が自分の原点に帰えって、心の中をのぞいてみて ほしいのです。
人が人として生きる道を、一番大切なものは何ですか?
🔹作品名 寿紙(すし)
🔹書名 将太の寿司
🔹著 (編)者名 寺沢大介
🔹発行所 講談社
🔹作者名 暁山(やまざきあきら)
🔹職業 生涯無名の絵書き(据ぎらなし寿司屋)
🔹制作意図・解説
ワサビの代わりに本をはさんでみました!
寿の紙で「すし」と読みます。縁起が良さそうですし…
🔹作品名 Who am I ?
🔹書名 日本の野鳥 650
🔹発行所 平凡社
🔹著(編)者名 真木造
🔹作者名 楠窪のり子
🔹職業 (元)バードカーバー
🔹制作意図・解説
野鳥図鑑はバードウォッチャーにとっては バイブルのようなものです。
好奇心の強い 1羽の鳥が、鳥見人が置き忘れた野鳥の 図鑑をのぞこうとしています。
「私のなまえを教えて…」
🔹作品名 茶箱とトワル・ドゥ・ジュイの陰翳
🔹書名 陰翳礼讃/ ELOGE DE L’OMBRE
🔹著者名 谷崎潤一郎/ 翻訳:René SIEFFERT
🔹発行所 新潮社/ Orientalistes de France
🔹作者名 後藤綺子
🔹職業 カルトナージュ作家
🔹制作意図解説
谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」は陰翳の作用から生ずる美について書かれたエッセイである。
陰翳なくして美はありえないと説いた。
谷崎は身近なものに対して考察し、執筆当時(昭和8年)から身の回りから失われてゆく日本の伝統文化に触れているが、
それは現代においてもそのまま置き換えることができる。
そしてさらにこの日本人の美の追求はフランス人の審美眼にも大きな影響を与えていることに気づく。
今回のbucca展で私の選んだ本のカバーとして箱を考えたとき、日本の伝統ある究極の箱は「茶箱」であるという思いに至った。
フランスの伝統工芸のカルトナージュの手法で茶箱を作って、そこにフランスの18世紀の伝統布、
トワル・ドゥ・ジュイを貼り、日仏の伝統を合体させて表現した。
🔹作品名 だめ すきーた(だめだこりゃ+メスキータ)の絵はがき
🔹書名 だめだこりゃ
🔹著(編)者名 いかりや長介
🔹発行所 株式会社 新潮社
🔹作者名 さのともみ
🔹職業 イラストレーター 役者
🔹制作意図・解説
スーカチッとイキオイで制作。
書名の「だめだこりゃ」と手元にあった絵葉書の作者「メスキータ」の名前の言葉のマジックを作品名とした。
🔹作品名 The joy by diving into tne world of Suspense
「サスペンスの世界 飛び込む幸せ!」
🔹書名 「リヴィエラを撃て」
🔹著 (編)者名 高村薫、
🔹発行所 新潮社
🔹作者名 柴山明子
🔹職業 artist
🔹制作意図解説
日本・イギリス・アイルランド、アメリカのスパイのはなし。
こんなストーリーのサスペンスが映画になったらよいなーと思いながら読んだ本…
最初の53ページを淡々と クリアすると、あとはいっきにサスペンスの世界へジャンプで できる。
頭の中でフィルムをまわして、そのまま作品に素直にしてみた。
🔹作品名 本の仮面
🔹書名 仮面―そのパワーとメッセージ
🔹著 (編) 者名 佐原 真 監修 勝又洋子 編
🔹発行所 株式会社 里文出版
🔹作者名 シャングリラセーコー
🔹職業 シャングリラセーコー
🔹制作意図・解説
その人物の内面を表現する(もしくは隠す)ことができる。
仮面がブックカバーの役割と重なることに気がついた。
本書に登場する仮面たちをモチーフにしてこの本のブックカバーを制作した。
🔹作品名 太陽を曳く馬
🔹書名 太陽を曳く馬
🔹著(編)者名 高村薫
🔹発行所 新潮社
🔹作者名 铃木昇岳
🔹職業 Sumi・アートティスト
🔹制作意図・解説
NHK美術番組でロスコを鑑賞している高村薫の映像を見、
ロスコの絵をブックカバー装丁した「太陽を曳く馬」の本に引かれ内容もわからずに買い求めた。
高村がロスコの巨大な絵の前で何かを感じ、それが作品の中の文章に垣間見える様に思う。
内容は前編が殺人事件の回想で犯人は、絵描で、その作品は感情の趣くまま描いていく。
そのアパートの アトリエにあった一枚のカラーコピーに、太古の祖先が描いた、太陽を曳く馬 の図形があった。
これが何を意味するのか?
🔹作品名 終わりはいかに・・・
🔹書名 補陀落渡海記
🔹著 (編) 者名 井上靖
🔹発行所 講談社
🔹作者名 田口加代子
🔹職業 グラフィック・デザイナー
🔹制作意図・解説
最期、自分もじたばたするだろうと思い俗人からぬけ出せない金光坊さんに共感します。
この本の語り口のように静かに淡々としていたい。
🔹作品名 マラルメによって空間に配置されることを待つアルファベットたち
🔹書名 骰子一擲(とうしいってき)
🔹著 (編)者名 ステファヌ・マラルメ 秋山澄夫 訳
🔹発行所 思潮社
🔹作者名 竹内 徳子
🔹職業 画家(MONKNORI)
🔹制作意図・解説
マラルメの詩は、空間に存在する。
さまざまな場所に配置されたアルファベットは運動し、 視線の動きという身体性を持つ。
余白を伴う美しい配置の「詩」から連想されたのは、配置される前のばらばらの質量を持つアルファベットたちである。
アルファベットたちは本の外側で待機している。
🔹作品名 パリへ行こう!!
🔹書名 地球の歩き方 パリ・近郊の町
🔹著 (編)者名
🔹発行所 株式会社 地球の歩き方
🔹作者名 田村 佐知子
🔹職業 Artist
🔹制作意図解説
2024年夏にはパリでオリンピックが開催されます。 金メダルが取れるように応援しよう!
旅の荷物は小さくて軽い物が一番! ガイドBookも然り。
しかし何故かブックカバーはやたら大きくて重い…という ギャップを楽しんで i
🔹作品名 宇宙の色
🔹書名 地球にじいろ図鑑-鉱物×日本の伝統色
🔹著 (編) 者名 茜 灯里
🔹発行所 化学同人
🔹作者名 中路保美
🔹職業 ドールハウスSE
🔹制作意図・解説
自然界にある鉱物・植物・動物は、微量元素や生存のため環境にあったさまざまな色になっている。
そんなさまざまな色も混ぜ合わせると宇宙の色になる。
私たちも宇宙からうまれ、そして宇宙に還っていく。
それにしても色を表現する日本語の巧みさ!!!
🔹作品名 時を奏でる
🔹書名 モモ
🔹著(編)者名 ミヒャエル・エンデ
🔹発行所 株式会社岩波書店
🔹作者名 根本由美子
🔹職業 プランナー
🔹制作意図・解説
モモは、時間どろぼうにぬすまれた時間をとりもどす物語。
少女モモの勇気とやさしさを毎週の散歩道でみつけた身近かで 豊かな自然の実りでbuccaしてみました。
くり・ざくろ・つばき…そして4種のどんぐりを敷きつめて。
🔹作品名 ユックリのアコーディオン(ブーバ・トリロリ)
🔹書名 ユックリとジョジョニ
🔹著 (編)者名 荒井良二
🔹発行所 ほるぷ出版
🔹作者名 福原伸樹
🔹職業 グラフィックデザイナー
🔹制作意図・解説
ページをめくるたびに音色が聴こえてくるようなイメージで制作しました。
登場人物 「ユックリ」が演奏するアコーディオン型のブックカバーです。
🔹作品名 「宿命」 壁に刻まれたこの言葉からこの物語が生まれたのである
🔹書名 Hote-Dame de Paris ノートルダムドパリ
🔹著 (編)者名 Victe Hugo ゼクトル ーエゴー 大友徳明 訳
🔹発行所 角川文庫
🔹作者名 藤浪佳子 Yoshiko Fujinami
🔹職業 和紙造形作家
🔹制作意図・解説
漉いた和紙に漆(錦粉)をかけワックスで再度磨く。
質感を変えた和紙をカルトナージュの技法を用い大切に読みたい本を入れブックカバートとしたい。
2019年ノートルダム大聖堂の衝激的な火災映像をみた時このノートルダム・ドパリを思い浮かべた。
この本の中にあるみごとな挿絵(エッチング)は19世記の時代背景と想像力をかきたて中世のパリへ誘ってくれる。
🔹作品名 ガラスのブックエンド
🔹書名 雪月花の数学、他4冊
🔹著 (編)者名 桜井進
🔹発行所 祥伝社
🔹作者名 古谷耕龍
🔹職業 glass antist
🔹制作意図・解説
1:1.6の黄金比1:1.4の白銀比
そのどちらにも属さない、なのに美しいガラスの技法で ブックエンドを作り、これをブックカバーとした。
🔹作品名 廃墟から再生する世界
🔹書名 ナルニア国物語(ライオンと魔女より)
🔹著(編)者名 C.S.ルイス
🔹発行所 岩波書店
🔹作者名 宮坂佳枝
🔹職業 ブックデザイナー
🔹制作意図・解説
戦争で疎開してきた4人きょうだい。ある日、古い大きな 衣装だんすに入ると、
雪の降りつもる別世界へとつながっていました。そこは、正義のライオンが創造したナルニア国。
悪い魔女によって失われた大地と命をとり戻す!
🔹作品名 書物のテラリウム
🔹書名 Alphabet der Pflanzen
🔹著(編)者名 Karl Blosfeld (Karl Blossfeldt)
🔹発行所 Gert Mattenklott Shirmer/Mosel
🔹作者名 村上華牛
🔹職業 和紙造形作家
🔹制作意図解説
カール・ブロスフェルト ( 1865-1932) はドイツの植物学者、
写真家、 彫刻家、 教師。 植物のクローズアップを、 緻密な視線で撮影 した写真は現代の眼で見ても超モダン。
花よりもその種子を捉えたフォルムは奇妙で硬質な彫刻にも湛えられよう。
書物は精神の栄養を与えてくれるもの、その書物を今度はテラリウムの 中で再度カルティベートする試みをした。
楮から出来る和紙に蝋引きをして質感に変化を加えた紙と葉の葉脈を際立たせた和紙を取り合わせた。
🔹作品名 MAME HON
🔹書名 KOVACS MARGIT.
🔹著 (編)者名
🔹発行所
🔹作者名 山本せい子
🔹職業 古布集坂家
🔹制作意図・解説
9冊 それぞれに古布を使って、 びょうぶだたみが組まれています。
🔹作品名 銀河鉄道の夜
🔹書名 新編 銀河鉄道の夜
🔹著(編)者名 宮沢賢治
🔹発行所 新潮社
🔹作者名 吉澤 正
🔹職業 画家
🔹制作意図解説
娘が高校の演劇部でカンパネルラの役を演じたこと。
私が高校の同級生 から別れの時に宮沢賢治の本をプレゼントされたこと。
活字の世界に憧 れて職業にしていたことなど、この本にはいろいろな思い出があります。
今回は初めて漆の蒔絵に挑戦してみました。 漆は独学です。
本の箱作り や絵を描くことにより新たな宮沢賢治の魅力を感じる事ができました。